溶融亜鉛メッキ
溶融亜鉛メッキは、高温で溶かした亜鉛に鋼材を浸し、表面に亜鉛皮膜を形成する技術です。亜鉛と鉄から形成される「合金層」により、亜鉛と鉄が強く金属結合しているため、長い年月を経てもメッキは剥がれることがありません。
溶融亜鉛メッキの防食機能には、「保護皮膜作用」と「犠牲防食作用」という2つの大きな特徴があります。
保護皮膜作用
亜鉛メッキの表面に空気や水を通しにくい亜鉛の酸化皮膜が形成されるため、さびを生じにくくする作用です。
犠牲防食作用
万一、キズが発生し、素地の鉄が露出したとしても、キズの周囲の亜鉛が「鉄より先に溶け出して」電気化学的に保護するため、鉄を腐食させない作用です。
■低光沢処理(リン酸亜鉛処理)
リン酸塩処理のひとつで幅広く使われている化成処理方法です。鋼鉄や亜鉛メッキ製品などの金属表面などをリン酸イオンと亜鉛イオンを主成分とした溶液と化学反応させることで金属表面に強固に密着した不溶性のリン酸亜鉛結晶による皮膜を形成させ光沢を低減させる方法が低光沢処理です。
特徴
溶融亜鉛メッキされた鋼材は、光沢のある表面をしており、その光沢によって周囲の景観と馴染まないこともあります。
光沢を抑えるには溶融亜鉛メッキ表面をリン酸亜鉛処理することで、鋼材表面に緻密な結晶を形成し乱反射によって光沢を低下することができます。
低光沢処理は写真に示す通り、明色タイプ(N7.0)と暗色タイプ(N4.5)の2種類があります。
<種類>
溶融亜鉛メッキ(N8.0)
明色タイプ(N7.0)
暗色タイプ(N4.5)